更新が必要なサイトを制作する場合、WordPressを要望したりまたは提案されることが多いと思います。ただその機能をどこまで利用するかは制作者によって様々です。そこで今現在の長谷川の対応方針や気をつけている点をまとめてみたいと思います。

プラグインはできるだけ使わない

新たな機能を追加する「プラグイン」ですが、下記のような理由からできるだけ使用しない方がよいと思います。

  • セキュリティ面の脆弱性が増える
  • 本体をバージョンアップしづらくなる
  • バグや他の機能との衝突を抱えやすい

気軽に使える割に思いのほかリスクが大きくなります。特にサイト全体のデザインを管理するようなプラグインは避けた方が無難です。

長谷川はできるだけWordPress標準の機能を使い、多少イレギュラーなものはテーマファイル内で独自に対応しています。

ただどうしても必要な機能を実現するためプラグインが必要になることはあります。その場合はWordPressに深く関わるAutomattic社が開発したものや、日本のコミュニティに貢献されている方々が開発されているものを信頼して使用しています。それでも実際に利用するのは下記の3つほどです。

  • Classic Editor:記事の中にHTMLを混在させるような場合
  • Contact Form 7:お問い合わせフォームが必要な場合
  • Bogo:多言語サイトとする場合

既成のテーマは利用しない

優れたデザインのテーマが多く販売されているため、制作会社でもそれらを利用するケースが多いようです。ただ作り手として有料テーマを選択する理由は、デザインよりもコストを抑えることです。そのため傾向として下記のようなリスクも抱えることになります。

  • デザインが作り込まれている分、そのイメージを動かしづらい(カスタマイズすることで違和感のあるデザインになりやすく、それをカバーする工数も取れない)
  • そのテーマについて解析する工数をあまり割けない(不満な点を共有できてもコスト面から改修しづらい)
  • 汎用的に作られている分、不要なものが含まれる(バグや脆弱性を無駄に抱える可能性があります)

既成のテーマの利用は、ほぼそのまま実装できるという見通しがある場合に限った方がよいと思います。簡単な画像の差し替えと日本語表現の調整程度が無難です。

長谷川の場合はテーマの購入をご提案することはありません。サイトは個々に内容が異なるため、一から作成した方が無駄がなく改修もしやすくなります。

Gutenbergは慣れると便利

WordPressの投稿画面が「Gutenberg(グーテンベルグ)」と呼ばれる入力方法になりました。実装されてから時間も経ち、プラグインなど周辺環境も整ってきました。当初に比べてかなり使いやすくなった印象です。

具体的には段落や見出し、リストなどの要素を「ブロック」という形に分けて記述していきます。実際のHTMLに近い形で編集できます。

当初は以前のクラシックモードの方がわかりやすく安定しているように感じていましたが、通常の投稿作業であればGutenbergも問題なく利用できそうです。細かな点で、より便利な部分も出てきたので下にまとめておきます。

ただ編集していると細かな不満も出てきます。使いやすくするため管理画面をカスタマイズしたくなるのですが、現状の結論としてはあまり手を加えず、デフォルトのまま利用する方が良いと思っています。理由としては、Gutenbergの開発方法がJavaScriptになりハードルが上がっていること。また今後も仕様が変わる可能性があるのでカスタマイズしすぎるとリスクが大きくなります。当面はそのまま慣れることをおすすめします。

最近のGutenbergについて細かな点もまとめておきます。

  • 最近便利になった点として、「グループ」というブロックが追加されました。複数のブロックをまとめる「枠」を作ることができます。比較的簡単なカスタマイズでCSSも追加できます。UIもよく考えられていて、ブロックが重なった状態でもグループ(枠)自体の選択がしやすくなっています。
  • 記事の中に特定の共通パーツが必要な場合「再利用ブロック」も便利です。「グループ」ブロックも組み合わせ、複雑なパーツを作ることができます。
  • 新しい機能としてサイト全体を操作できる「フルサイト編集」が追加されました。ただ何でもできる一方で、サイト全体の設計やデザインを簡単に壊せてしまうという面もあります。自らそれを使ってデザインするという場合を除いては利用しづらいようです。
  • ブロックごとのツールバーが邪魔になることがありますが、画面右上の「:」ボタンから「トップツールバー」を選択すると画面上部に固定されるようになりました。操作しているブロックからは離れますが、入力中の画面の変化が少なくなり文章に集中できます。
  • 現状、Gutenbergへの一番の不満としては「表(table)」が未だに操作できない点です。デフォルトでは「表」に関する機能があまりなく、「定義リスト(dl)」など代替方法も見当たりません。プラグイン「Advanced Editor Tools」を使用してなんとか補完できますが、それでもさほど操作しやすくなる訳ではありません。今のところ「表」が必要な場合は「カスタムHTML」ブロックで直接HTMLを記述することの方が多いです。

サーバー選びがより重要に

WordPressはデータベースから情報を読み込み、閲覧者に向けてリアルタイムでサイトを生成するという仕組みです。サーバーにも大きな負荷をかけるため、サーバーのスペックが表示速度に大きく影響します。

エックスサーバーやロリポップなど一般向けのレンタルサーバーをご使用の場合は、どの会社もWordPressの高速化に力を入れているためほとんど問題はないと思います。ただ一応サーバーの取得から時間が経っている場合は、当時の古いスペックのままという可能性があるため、確認しプラン変更をご検討ください。

それよりも問題はいわゆる法人向けのサーバー会社を利用している場合です。おそらく安定を重視しているため、サーバーそのものを改善するペースはかなり遅い印象です。そのためWordPressを利用し始めるとサイトの表示が顕著に遅くなることがあります。

またWordPressの場合、管理画面の表示速度も重要です。閲覧だけでなく、管理する側の動作も遅くなってしまうと運用自体がストレスになってしまいます。

WordPress導入の際は現行サーバの状況をよく確認し、他のプランや他のレンタルサーバーについても検討された方が良いと思います。


WordPressに関する制作について長谷川が気をつけている点をまとめてみました。納品後も改修しやすく、安定した運用ができるよう努めています。