ショップサイトの依頼を受ける場合、初めに「カラーミーショップ」を提案します。カラーミーショップに不満がない訳でも、機能的に突出して優れているということもないのですが、いくつか理由があるのでまとめてみます。
ショップサイトの一番の目的は売上。ご依頼の前にその目標に向けて商材選びやマーケティング戦略、コストの試算などは十分検討していただきたいと思います。こちらで考えるのはその先。ショップサイトにその検討内容をどう反映できるかという点になります。
時間を短縮する
まず売上到達までの時間を短くすること。
サイトの制作には構築にかかる時間、公開後の運用にかかる時間、ツールの学習時間、サーバ管理など多くの時間がかかります。
また商品を購入するお客様にとっての時間、例えばページの表示速度、迷わず購入できるかどうかなどショップと関わりを持つ時間もあります。
全ては難しいと思いますが、これらの中でバランスよく時間の圧縮を考えます。
サイトデザインや構築にはどうしても一定の期間をいただきます。ただカラーミーショップではかなり自由にカスタマイズできるため、結果的にサイト内の遷移や情報の見やすさ、使いやすさという時間圧縮に貢献できると思います。
ショップ運用での受注処理やそれを行うための学習にも、カラーミーショップのわかりやすい管理画面とマニュアルがあれば大きく時間を圧縮できます。
またカラーミーショップはASP(サーバを持たずサービスを受けるだけ)なのでサーバ管理は一切不要です。本来であればサーバには構築から運用まで膨大な時間とコストもかかりますが、そうした負担から解放されます。これはサーバ管理を請け負えない長谷川にも重要な点です。
参考:時間的なデメリット
時間的な意味でカラーミーショップの弱点としてサーバの性格があります。
カラーミーショップがコストパフォーマンスに優れているのは、内部で共有サーバとなっているためです。一つのサーバに多くのショップが同居しています。
自分のショップ以外へのアクセスも含め、サーバには常に大量のアクセスがあり、賑わう時間帯には全体で反応が遅れるということがありえます。逆に言うと高負荷に耐えられる設計になっているという安心材料でもある訳ですが、一時的にでも反応の重さを体験するとあまり高品質とは感じられないかもしれません。
ページのレスポンスは売上に影響します。またGoogleも表示速度を評価の基準にもしているためSEOという面からも響いてきます。
ただこの点以外に多くのメリットがあれば、カラーミーショップを諦めるほどの理由にはならないと思います。将来的に判断が必要になるかもしれませんが、判断するための材料もカラーミーショップの運用で得られると思います。
運用を邪魔しない機能
マーケティングにはいろいろな手法があると思いますが、アクセスや売上に繋げる施策をカラーミーショップは反映しやすくなっています。プランによりますがメルマガ、クーポン、フォローメールなどが使えます。テンプレートの自由さから、SEO踏まえた施策や構造化データの設置なども可能になっています。
またコンテンツマーケティングにはブログのような機能が必要ですが、商品ページやカテゴリーページを充実させられる他、フリーページ機能をうまく使うことでサイト内にページを増やしていくこともできます。
それから制作を外注するという場合、管理画面に外部の人間がアクセスできるというのは悪意がなくても危険です。カラーミーショップには副管理者という権限を制御できる機能があるので安心です。長谷川にもその方が安心なので設定していただいています。
参考:機能的なデメリット
機能的な弱点としては、細かく見ていくと実はたくさんありますが、見落としそうな点を二つ。
まずメールサーバが頼りないと思います。受注用に一つあれば良いという場合はあまり問題はないと思いますが、社員数が多い場合やメールとしての機能を重視する場合は他のメールサーバを検討します。
もう一点は、配送伝票や納品書の印刷など一括作業に苦労されるケースがあるようです。この辺りはショップによって必要な機能も異なるので、試用期間を利用して実際に機能を試した方が良いと思います。
デザインの自由度
長谷川への依頼のほとんどは「思い通りにデザインしたい」というものです。この点がカラーミーショップを提案する一番の理由です。一定の制限はありますが、既成のテンプレートは使わず全て一から作るので、ほぼご要望に沿った形にできると思います。もちろんレスポンシブウェブデザイン・スマートフォン対応も可能です。
カラーミーショップ以外のショップシステムにもいくつか関わったことがありますが、古くからあるシステムの名残なのか各パーツ(モジュール)を組み立てるという設計が多く、デザインの幅が限定される印象です。カラーミーショップはページ構成があまり複雑ではなく、細部もPHPレベル(プログラム処理のレベル)でカスタマイズしていけるので無理なくデザインできます。
以上、個人的な都合も含め提案する理由を書いてみました。
「時間」「機能」「デザイン」という要素も、実際のところ売上に直接繋がるものではないかもしれません。売上に一番重要なのはおそらく商材とどのような展開をしていくかという点で、それを助けるツールでしかないと思います。ただこのツールとしてバランスよく考えようとすると現時点ではカラーミーショップが一番に浮かびます。